復活の象徴としての「ベヌー」
Moritz Grossmann の名は、19世紀のグラスヒュッテで時計師モリッツ・グロスマンが築いたものである。創業者の死後、その名は1世紀以上にわたり休眠していた。2008年、クリスティーネ・フッターが商標を取得し、マニュファクチュールを再興する。最初の腕時計に与えられた名が「Benu(ベヌー)」であった。
ベヌーは古代エジプト神話の霊鳥で、灰の中から甦る不死鳥に通じるとされる。休眠していた名の再生を、フッターはこの一語に託した。2010年9月、初代 Benu が発表される。41mm のローズゴールドケースに自社開発の手巻キャリバー 100.0 を収めた100本限定であり、瞬く間に売り切れた。外部調達のムーブメントに頼らず、針までを自社で作るという方針が、創業作からの出発点であった。