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GIRARD-PERREGAUX · SERIES

Laureato

ロレアート

八角形のベゼルを円形の台座に載せ、1975年に社内で設計された一体型ブレスレットのスポーツウォッチ。

01 — 概要 / SUMMARY

ロレアートは、ジラール・ペルゴが1975年に発表した一体型ブレスレットのスポーツウォッチである。円形の台座に八角形のベゼルを重ね、トノー型のケースへ収める造形を持つ。ロイヤルオークの3年後、ノーチラスの1年前に登場し、公式は社内で設計・開発・製造した点を強調する。初代は自社のクォーツ・クロノメーターを搭載し、1995年の第3世代で自動巻へ移った。2016年の限定版を経て2017年に常設コレクションとなり、2025年には50周年の限定版ロレアート フィフティが新キャリバーGP4800を得た。

02 — STORY · 物語

Laureato(ロレアート)、これまでの軌跡

The story of this series
01

クォーツの時代に生まれる

1970年代のスイス時計産業は、クォーツという新技術の到来に揺れていた。ジラール・ペルゴはこの分野に独自に取り組み、1966年に電子研究部門を設けた。同社のクォーツキャリバーGP350は振動数32,768Hzを初めて採用し、この値はのちに業界の標準となった。同社はスイスで初めてクォーツ時計を工業規模で量産し、ジャガー・ルクルトなど他社にもムーブメントを供給している。

1975年に登場した初代ロレアートは、この技術の上に立っていた。自社のクォーツ・クロノメーターを搭載し、金のベゼルとスティールのブレスレットに金の駒を組み合わせた。一体型ブレスレットの高級スポーツウォッチは、1972年のロイヤルオークが先鞭をつけ、1976年のノーチラスが続いた潮流である。ロレアートはその只中に置かれた。

02

名前と作者をめぐる記録

発表時の呼び名はリファレンス番号か「クォーツ・クロノメーター」であり、「ロレアート」は当初の正式名ではなかった。ただし1970年代のイタリアの広告では、既にこの名が使われていた。イタリア語で「卒業生」を意味する名は、イタリアの代理店が映画『卒業』(伊題 Il Laureato)にちなんで提案したとする説がある。一方で同社の近年の調査は、名の由来は明確に記録されていないとする。

作者についても資料は一致しない。イタリアの建築家アドルフォ・ナタリーニの作とする説は、同社の近年の調査で根拠のない噂とされ、設計は名を残さなかった社内のデザイナーによるものとされた。以前には同社の歴史家が、イタリアの宝飾会社の提案を社内で手直ししたと説明したこともある。開発時の通称は「ナット形の時計」だったという。公式は現在、ロレアートを社内で設計・開発・製造した一体型ブレスレットの時計と位置づけている。

03

第2世代と機械式への回帰

1984年の第2世代では、ブレスレットに中間の駒が加わった。機械は引き続きクォーツで、文字盤には「Les Chronométriers」の銘が入る。クォーツの基幹機に機械式の複雑機構モジュールを組み合わせた「イクエーション」系のモデルもあった。

1995年の第3世代は、1990年代初めに同社を率いたジノ(ルイジ)・マカルーソによる再設計である。搭載したのは自社製の薄型自動巻キャリバー3000で(3100とする記事もある)、当時、機械式ムーブメントを自社で作る製造者は少なかった。H形の駒を持つブレスレットが初めて採用され、クロノグラフやトゥールビヨンも加わった。ロレアートの名が時計に記されるのは、1990年代に入ってからである。

04

Evo3と休止

2003年の第4世代は「Evo3」と名づけられた。44mmのケースはケースとベゼルの間にラバーを挟み、より頑健でスポーティな造形となった。クロノグラフを皮切りに、GP3300系の複雑機構版や、サファイアの橋を持つトゥールビヨンも展開された。2010年にマカルーソが世を去ると、シリーズは途絶え、2012年のホークにロレアートとシーホークの要素が受け継がれた。

05

2016年の再生

創業225周年の2016年、同社はロレアートを限定版Ref.81000として復活させた。Evo3の発展形ではなく初期の意匠に立ち返ったもので、41mm、厚さ10.10mmのスティールケースに、クル・ド・パリ模様の青または銀の文字盤を合わせ、それぞれ225本が作られた。機械は自社製自動巻のGP3300系である。

翌2017年、ロレアートは常設コレクションとなり、44mm、42mm、38mm、34mmの4サイズに、3針日付からクロノグラフ、永久カレンダー、より頑健なロレアート アブソリュートまでが並んだ。42mmの3針には直径30mmのGP01800(4Hz、パワーリザーブ54時間)が使われる。この世代は同社で最も売れるコレクションに育ったと専門誌は伝える。

06

50年の現在地

2025年、シリーズは50周年を迎えた。限定200本のロレアート フィフティは、スティールと3Nイエローゴールドの二色仕立ての39mmケース(厚さ9.8mm、防水150m)に、新しい自社製自動巻GP4800を収める。シリコン製の脱進機、可変慣性テンプ、巻き上げ機構のセラミック・ボールベアリングを備えた機械である。2026年にはフィフティの36mmと39mmが常設コレクションに加わり、エナメル文字盤も用意された。八角形と円を重ねた最初の発想は、半世紀を経てもシリーズの軸であり続けている。

03 — DESIGN · 設計思想

意匠を貫く設計言語

What this series guards, and what it lets change

ロレアートの設計を貫くのは、幾何の重ね合わせである。八角形のベゼルを円形の台座に載せ、その全体をトノー型のケースが受け止める。専門誌はこのベゼルをボルトの頭にたとえ、開発時の通称も「ナット形の時計」だった。三つの輪郭が積み重なりながら、視覚的な重心は均衡するよう配されている。

ケースとブレスレットは一体として考えられている。ラグはケースに組み込まれ、ケースから連続するように駒がつながるため、頭部とブレスが一つの物体として読める。表面はサテン仕上げとポリッシュが交互に現れ、光の当たり方で陰影が切り替わる。1995年以降のH形の駒と、磨いた中間の駒の組み合わせも、この対比を受け持つ。文字盤にはクル・ド・パリの鋲打ち模様が刻まれ、その細かな反射がブレスの面構成と響き合う。

変えなかったものと変えたものの線引きは明快である。八角形と円の関係、一体型ブレスレット、クル・ド・パリ、サテンとポリッシュの対比は世代を越えて保たれた。一方でケース径は34mmから44mmまで広がり、素材はチタンやセラミック、金へと拡張し、機構もクロノグラフやトゥールビヨン、スケルトンを取り込んだ。2025年のフィフティではベゼルの仕上げやブレスの駒の長さを見直しつつ、輪郭そのものは2016年の設計を引き継いでいる。

同時代の一体型スポーツウォッチと並べると、その個性が見えてくる。ロイヤルオークとノーチラスがジェラルド・ジェンタの署名を前面に出したのに対し、ロレアートは社内の手による匿名性を選んだ。さらに同社には、19世紀から受け継ぐ三つの橋の伝統、すなわちムーブメントを構造として見せる流儀がある。ロレアート スリー・ゴールド・ブリッジズでは、ホワイトゴールドの3本の橋を骨格とするキャリバーGP9620をこのケースに収めた。ケースの建築的な造形と機械の建築的な造形を呼応させる点に、ロレアートの設計言語の根がある。

04 — MOVEMENT EVOLUTION

ムーブメントの変遷

Calibers across the decades
1975-1994
自社製クォーツ
32,768Hzを確立した自社のクォーツ技術。
1995-2002
キャリバー3000(3100とする記事もある)
自社製の薄型自動巻。機械式へ転換。
2003-2010
GP3300 系
Evo3のクロノグラフや複雑機構の基幹。
2016-現在
GP3300 系 / GP01800
81000はGP3300系、42mmはGP01800。
2025-現在
GP4800
シリコン脱進機と可変慣性テンプの新世代機。
05 — REFERENCE EVOLUTION

Ref. 変遷

Reference generations
1975-1983

初代クォーツ・クロノメーター

クォーツ・クロノメーター
金のベゼルとスティールの一体型ブレスで登場。
1984-1994

中間駒を加えた第2世代

第2世代
ブレスに中間駒を追加。イクエーション系も展開。
1995-2002

自動巻へ移った第3世代

第3世代
マカルーソの再設計。自社製薄型自動巻とH形の駒。
2003-2010

大型化したEvo3世代

Evo3
44mmに大型化しラバーを併用。トゥールビヨンも展開。
2016

創業225周年の限定版

81000
41mmで初期の意匠に回帰。青と銀を各225本。
2017-現在

コレクションの常設化

81010 81005 ほか
34mmから44mmの4サイズとアブソリュートを展開。
2025-現在

ロレアート フィフティ

81008 ほか
50周年の39mm限定版。2026年に常設化。
Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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06 — ALL REFERENCES

このシリーズの全 2 モデル

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