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CALIBER · UNIVERSAL GENEVE

UG-200

自動巻 Automatic Analog

2026年に復活したユニバーサル・ジュネーブが、マイクロローターと一体型クロノグラフを束ねて開発した自社製自動巻

OVERVIEW · 概要

Cal. UG-200は、2026年に復活したユニバーサル・ジュネーブが、その再起に合わせて開発した自社製の自動巻クロノグラフ・キャリバーである。直径30mm、厚さ6.63mm。毎時28,800振動 (4Hz) で駆動し、約72時間のパワーリザーブを備える。巻き上げにはブランドの代名詞であったマイクロローター(Microtor)を採り、計時機構にはコラムホイール(柱状歯車)と垂直クラッチを組み合わせた一体型クロノグラフを搭載する。クロノグラフと薄型自動巻という二つの系譜を束ねた点が核となる。30分・12時間カウンターを備え、復活コレクションの中核をなすコンパックス(Compax)に初搭載された。

SPECIFICATIONS · 仕様
MakerUniversal Geneve
ReferenceUG-200
TypeAutomatic
DisplayAnalog
Frequency28,800 bph (4 Hz)
Jewels36 石
Power reserve72 h
Movement ⌀30 mm
HandsHours, Minutes, Seconds
ChronographChronograph, Column wheel
EDITORIAL · 編纂

系譜と歴史

Genealogy & history

1. 三十余年の沈黙からの再起

ユニバーサル・ジュネーブは、1894年創業のスイス時計ブランドである。1930年代以降のコンパックス系クロノグラフと、1950年代以降のマイクロローター自動巻という二つの分野で名を成したが、クォーツ危機を経て1970年代以降は実質的に休眠状態に陥っていた。

潮目が変わったのは2023年12月、ブライトリングを擁するオーナーグループが、香港のステルックスから同ブランドを取得したことによる。ジョルジュ・ケルンを最高経営責任者に据えた新生ユニバーサル・ジュネーブは、2026年4月のウォッチズ&ワンダーズで本格的な復活を果たした。この再起に合わせ、ブランドは三つの新型自社製ムーブメントを用意した。時分表示のCal. UG-110、手巻のCal. UG-111、そしてクロノグラフを担うCal. UG-200である。

2. 二つの遺産の統合

Cal. UG-200の設計思想は、ブランドが持つ二つの歴史的アイデンティティの融合にある。

一つは、クロノグラフの名門としての系譜である。同社は1930年代に、計時用の二つ目のプッシュボタンと時積算計を備えたクロノグラフを世に問い、コンパックス、ユニ・コンパックス、トリ・コンパックスといった一連の名機を生んだ。当時の中核はCal. 281系の手巻クロノグラフであった。

いま一つは、マイクロローターの伝統である。回転錘を文字盤側に埋め込み、ムーブメントを薄く仕上げるこの機構を、同社は1958年のバーゼル・フェアで発表した。ただし同じ日にビューレンも同型機構を発表しており、特許の先後をめぐり両社は係争に至っている。この点で「マイクロローターの発明者」を一社に帰すことはできない。いずれにせよ、Cal. 215に始まる同社のマイクロローターは、ポーラーウーターを薄型自動巻の代名詞へと押し上げた。

Cal. UG-200は、この二つの流れを一つの機械に統合する。マイクロローターを備えたクロノグラフという構成自体が、現代では数少ない。

3. 現代的構成への翻訳

往年のコンパックスがヴァルジュー72やCal. 281を積んだのに対し、Cal. UG-200はコラムホイールと垂直クラッチという現代の高級クロノグラフの定石を採る。初搭載は復活コンパックス(39.5mm)であり、12時間カウンターを省いたユニ・コンパックス構成のディスコ・ボランテにも展開される。休眠ブランドの復活が相次ぐ現在の潮流のなかで、自社製マイクロローター・クロノグラフという選択は、ブランドの機械的な正統性を裏づける手立てとなっている。

MECHANISM · 機構と仕様

技術解説

Technical breakdown

Cal. UG-200は、計時機構をムーブメント本体に組み込んだ一体型(インテグレーテッド)クロノグラフである。直径30mm、厚さ6.63mmの円形ムーブメントで、テンプを文字盤側の構造の陰に収めた、層状(サンドイッチ)に近い構成を採る。モジュール式が既製の自動巻に計時ユニットを後付けするのに対し、一体型は基礎ムーブメントの段階から計時機構を織り込むため、機構の一体感と作動の安定で勝るとされる。

自動巻はマイクロローター(Microtor)によって行われる。通常の自動巻が地板の上に大径の回転錘を載せるのに対し、マイクロローターはムーブメントとほぼ同一平面に小径のローターを埋め込む方式である。これにより全体の厚みを抑え、裏側からの機械の眺めを妨げない。本機のローターは3/4サイズの金製で、ボールベアリングに支持され、一方向巻き上げを行う。小径ゆえ巻き上げ効率では大型ローターに譲るが、薄さと意匠性で応える設計である。

クロノグラフの起動・停止・復帰は、コラムホイール(柱状歯車)が制御する。歯車状の柱の昇降によって各作動レバーを統御する方式で、操作感の均質さと、各機能の正確な連携に優れる。動力の伝達には垂直クラッチ(バーティカルクラッチ)を用いる。クロノ秒針が水平方向の歯車で噛み合う方式と異なり、垂直クラッチは始動時の針飛びを抑え、長時間の計時でも振幅の低下が小さい。コラムホイールと垂直クラッチの組み合わせは、現代の高級クロノグラフにおける一つの到達点とされる。

調速機構の振動数は毎時28,800振動 (4Hz) である。4Hzは1秒あたり8振動を意味し、計時の最小単位は1/8秒となる。精度と部品寿命の均衡が取れた、現代の標準的な設定である。テンプは両持ちのブリッジ(受け)で支持される。片持ちの受けに比べ、耐衝撃性と姿勢差の安定に寄与する構造である。

パワーリザーブは約72時間に及び、週末をまたいでも止まりにくい水準を確保する。動力源については二つの香箱を備えるとも伝わるが、ブランドは詳細を公表していない。

仕上げは、受けと地板にコートドジュネーブとペルラージュを施し、稜線には面取りを入れる。金製のローターが視覚的な対比を生み、サファイアの裏蓋越しに観賞できる。文字盤側は、3時位置に30分カウンター、6時位置に12時間カウンター、9時位置にスモールセコンドを置いたコンパックス本来のレイアウトを採り、1/4秒計も備える。日付表示は持たない。

04 — CARRIERS · 搭載モデル一覧

このキャリバーを搭載する 2 本のリファレンス

This caliber appears in 2 references