本文へ
Seiko · Prospex Land

Prospex Land SRPA71K1 Stainless Steel / Black / Bracelet

回転式コンパス内ベゼルを携え、海外プロスペックスのLandを担った2017年の自動巻きフィールドウォッチ

SRPA71K1は、2017年に登場したセイコー プロスペックス・ランドの自動巻きフィールドウォッチである。42mmのステンレスケースに、4時位置のリューズで操作する回転式コンパス内ベゼルを備え、黒文字盤と3連ブレスレットを組み合わせる。ムーブメントは手巻きとハック機能を持つCal.4R35。エントリー価格帯ながらシースルーバックを採用し、機械式の選択肢が乏しかった海外向けLandコレクションの中核を担った。現在は生産を終えている。

Ref. SRPA71K1
限定 通常生産
コレクション Prospex Land
カテゴリ フィールド
キャリバー 4R35
ケース径 42 mm
防水 100 m
関連人物 服部 金太郎
デイト
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.11
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Round
42 mm
ガラス Hardlex
裏蓋 Open
防水 100 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 4R35
タイプ Automatic
振動数 21,600 bph
石数 23 石
パワーリザーブ 41 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Mixed
Sword
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

海外プロスペックスの「Land」を埋めた一本

セイコーは2010年代半ば、プロスペックスをSea・Sky・Landの3分類で世界市場へ展開し直していた。ただしその内訳は均等ではない。ダイバーズが圧倒的多数を占めるSeaに対し、Landは機械式の選択肢がほとんどない空白地帯だった。SRPA71K1は2017年、この空白を埋める形で登場した自動巻きフィールドウォッチである。米国での発表時価格は395ドル。エントリー価格帯の機械式として、Landコレクションの間口を広げる役割を担った。

回転式コンパス内ベゼルという系譜

本機を特徴づけるのは、4時位置のリューズで操作する回転式のコンパス内ベゼルである。太陽と時針を使って方位を割り出すこの装置は、1995年の通称レッドアルピニスト以降、セイコーの山岳・陸上系ウォッチに受け継がれてきた意匠だ。国内ではSARB017アルピニストがこの系譜を守っていたが、海外プロスペックスのLand枠で同じ装置を持つ機械式は乏しかった。SRPA71K1はアルピニストの端正な趣とは異なり、アラビア数字主体のアビエーター調文字盤と量感のあるケースで、より道具然とした解釈を示した。

4R35という現実的な選択

ムーブメントには自社製Cal.4R35を採用する。毎時21,600振動 (3Hz)、約41時間のパワーリザーブに加え、手巻きとハック (秒針停止) 機能を備える。旧世代の7S系では省かれていた両機能を持つことが、この世代のエントリー機械式の進歩だった。さらにスクリュー式のシースルーバックからムーブメントを観察できる。この価格帯のセイコーでは珍しい仕様であり、機械式入門機としての性格を補強している。

同世代の派生と、その後のLand再編

SRPA71K1は黒文字盤とステンレスブレスを組み合わせた基準機であり、同世代にはケースを黒色コーティングしたSRPA73K1、同じ黒文字盤を革ベルトに載せたSRPA75K1、グリーン文字盤のSRPA77K1、茶文字盤のSRPA95が並んだ。生産終了後、海外のLandファミリーは2020年のアルピニスト復活 (SPB117系) と2021年のフィールドシリーズ (SRPG系) へと再編され、コンパス内ベゼルの系譜はアルピニスト側に引き継がれている。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

42mmのステンレスケースは厚さ13mm。数値以上の量感を与えるのは、磨き主体の側面処理と大ぶりなクラウンガード、そしてガンメタル調に黒くコーティングされた固定ベゼルである。暗色のベゼルは縁を視覚的に後退させ、文字盤を実寸より広く見せる。リューズはねじ込み式ではないが、防水は100mを確保する。

ケース上面はブラッシュ仕上げに切り替えられ、光の反射を抑える。文字盤はアラビア数字とバーインデックスを併用するアビエーター調で、剣型の針とともにLumiBriteの夜光が厚く施される。日付窓は4時と5時の間に置かれ、黒い日付ディスクがインデックスの環を乱さない。風防はフラットなHardlexで、内面に無反射コーティングを持つ。サファイアでない点は価格との均衡だが、平面ガラスゆえに歪みの少ない見え方を得ている。

コンパス内ベゼルは4時位置のリューズで回す摩擦式で、クリックを持たない。時針と太陽から方位を求めるための方位目盛が刻まれ、この装置のために通常の3時リューズと合わせて2つのリューズが並ぶ。ラグ幅は21mmという奇数幅である。

付属の3連ブレスレットはヘアライン主体にポリッシュの面を挟み、テーパーせずにプッシュ式の三つ折れクラスプへ続く。クラスプには微調整穴が設けられる。裏蓋はスクリュー式のシースルーバックで、装飾を持たない4R35の産業的な仕上げが覗く。機械をあえて見せながら華美に走らない構成は、本機の道具としての性格と矛盾しない。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

SRPA71K1は2017年に、海外市場向けプロスペックスのLandコレクションとして発売された。正確な発表月は公表資料からは特定しがたいが、2017年6月には主要メディアのレビューが掲載されており、米国での発表時価格は395ドルだった。同時期に、ケースを黒色コーティングしたSRPA73K1、革ベルト仕様のSRPA75K1、グリーン文字盤のSRPA77K1、茶文字盤のSRPA95が同世代の派生として展開された。ブレスレット仕様と革ベルト仕様の価格差は20ドルにとどまり、色と外装の選択肢を広く揃える戦略がうかがえる。日本国内の正規ラインアップには含まれず、主に海外市場で流通したと見られる。生産期間中に文字盤や仕様の大きな変更は確認されておらず、限定生産の記録もない通常生産モデルとして扱われている。2020年前後には小売各社で生産終了の扱いとなり、2021年初頭の時点では愛好家の間でも生産終了機として言及されている。その後、海外のLandファミリーは2020年に復活したアルピニスト (SPB117系) と、2021年に加わったフィールドシリーズ (SRPG系) を軸に再編され、SRPA71K1の直接の後継と呼べるリファレンスは設けられていない。

02 — Price history

価格推移

2017 · WatchLedger market index
2017-10-30 · EUR 380€379€380€380€381€3812017-102017-10

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

※ 上記はアフィリエイト広告です。価格・在庫は各販売サイトでご確認ください。

03 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants