山男たちの時計
セイコー公式によれば、アルピニストの起点は1959年のローレル・アルピニストにある。日本の登山家、すなわち「山男」の要請に応えて作られた、同社初のスポーツウォッチとされる。砂塵の侵入を防ぐスクリューバック、汗から本体を守る革製カフストラップ、暗所での視認性を確保した夜光のインデックスと針。これらは登山という具体的な目的から導かれた仕様であった。手巻き機を積んだこの時計は、1963年のアルピニスト・チャンピオン850などへ続いたのち、1960年代半ばに一度姿を消す。なお初代を1961年とする資料もある。